日田彦山線は北部九州の「あったか」で「スロー」なローカル線です

新企画!駅長インタビュー第1弾 採銅所駅 名誉駅長 南野幸一さん(その1)

各駅長にJR日田彦山線について語っていただくコーナーをスタートします!
まず最初は、採銅所駅の名誉駅長 南野幸一(のうのこういち)さんです。
採銅所駅は今年7月に補修をすませ、新しく生まれ変わりました。
といっても、木造洋風駅舎の原型は保存されましたのでご安心下さい。
まずは、南野名誉駅長に採銅所駅についてお聞きしました。
※名誉駅長は、JR九州と鉄道OB会との連携強化と地域に密着し、お客さまに利用しやすい駅づくりの推進を図る為に配置されています。


--採銅所の名誉駅長になられた経緯を教えてください。---
南野駅長
「私は昭和39年に当時の国鉄(日本国有鉄道)に就職しました。その後、国鉄は分割民営化されましたが、そのままJR九州(九州旅客鉄道株式会社)で働き、引退する時は門司駅で勤務していました。」
「採銅所駅の名誉駅長は平成22年6月から。先代駅長の松下さんの後を受け継ぎ、駅構内の管理をはじめました。」

---採銅所駅について教えてください---
南野駅長
「採銅所駅は、大正4年4月1日開業で今年で96歳になります。」
「開業当時は、三ノ岳や牛斬山(うしきりやま)の鉱山で採れた石灰石を小倉に輸送する駅としてとても栄えていたそうです。」
「添田線が走っていた頃は、添田線からの列車と日田彦山線からの列車を香春駅で連結し、石炭や石灰石、そして人をたくさん運んでおり、とてもにぎやかでしたが、昭和50年を過ぎたころから次第に利用が少なくなっていきました。」
「無人駅になってからは、ひっそりとした山あいの駅となりましたが、構内は広く、管理するのは結構大変です。」
「”採銅所駅”の名前の由来は、香春町の鉱山で銅が採掘されており、官営の機関である”採銅使”が置かれた所を”採銅所”といい、その近くの駅ということで”採銅所駅”の名が付けられました。」

---このたび駅舎がきれいに補修されましたね。---
南野駅長
「木造平屋建の大正浪漫風の駅舎は、老朽化がひどく立て替えの計画もありましたが、周辺住民の方々から保存運動が起こり、JR九州から香春町が無償譲渡を受けました。香春町は、今年2011年2月に駅舎を有形文化財に指定し、保存が決定しました。」
「白アリ被害などで痛みがひどかったので、4月から補修工事を始めて7月上旬に完了しました。」
「屋根の張替えや壁の塗り替え、建物の傾きを直したりしましたが、みなさんが愛している三角屋根と各所の洋風な造りは失いませんでした。」
「駅舎横には新しい水飲み場も整備されました。」


三角屋根の下部分の洋風な装飾は、大正浪漫漂う特徴的な造りとなっています。

待合室の天井には昔の照明台座の跡があり、板の張り方も菱型でとてもお洒落な造りです。

新しい水飲み場は、登山客などの喉の渇きを潤してくれそう。

---その他について教えてください。---
南野駅長
「採銅所駅は、無人駅にしては意外と構内が広いので、除草や掃除などきれいな状態を保つのがとても大変です。」
「雑草はとても強く、草刈り用の鎌は1年もたないぐらいです。除草剤をまいたりもしています。」

---それは大変ですね。---
「実は、とてもありがたいことにご近所にお住まいの山野さんが構内の清掃や除草作業、花壇の整備をしてくださっています。」
「昨年は、チューリップの球根が手に入ったので山野さんにお渡ししたら、あっという間に植えていただき、春はとてもきれいな花が咲きました。」
「いつも駅を見守ってくれています。地元のみなさんは採銅所駅が好きなんです。」
「また、桜がきれいに咲く事でも有名で、東京方面からも見に来る人がいます。」
「気をつけていることは、写真を撮るときに無理をする人もいるので、人身事故などにつながらないか心配しています。」
「鉄道写真を撮るときは、ルールを守って、充分気をつけていただきたいと思っています。」

春にきれいに咲いたチューリップ(後ろには桜の並木がきれいに花を咲かせた)

採銅所駅の守護神 山野さん

---今日はいろいろ持ってきていただいているようですが---
南野駅長
「私は古銭や切手、入場券の収集をしています。今日はその一部を持ってきました。」
「数えたことはありませんが、現役時代からの収集を含めてかなりの枚数になりました。」

                            集めた駅はきちんと地図上でチェックされています。

普通入場券や記念入場券など、かなりの枚数をお持ちです。

---写真もたくさんお持ちですが、古い写真がありますね---
南野駅長
「この写真は、近くの日田彦山線の掘割りの工事を写しているものです。」
「山を削り、堀を作り、レールを敷く工事の様子で、馬が活躍しています。」
「掘って出た土は、近くの60尺鉄橋(第二金辺川橋梁)の土台に使われたと聞いています。」
「ちょっとその場所に行って見ましょう。」

ちょっと見にくいですが、工事の様子と現在の線路の様子を比較してみました。

現在はコンクリートで法面が固められています。当時の工事の大変さがわかる写真です。

---この近くには名所もありますか?---
南野駅長
「いろいろありますよ。少しご案内しましょう!」

※その2では、近隣の名所を南野駅長に案内していただいた様子をお伝えします!

2011年07月27日 未分類